価格差別とは
投稿日: 2014年02月15日
最終更新日: 2017年02月07日
人によって販売価格を変化させる
価格差別は企業が売上を伸ばすために、同じ製品なのに買う人によって価格を変化させる手法。
同じ製品でも、高くても買う人には高い価格て販売し、安くないと買わない人には安い価格で販売することで、売上高を上げることができるようになります。
企業は顧客を地域ごとや世代ごと、所得水準ごとにカテゴリー分けし、それらの人によって異なる価格で販売することで利益の最大化を目指しているのです。
価格差別の成否は顧客のグループ分けに尽きます。グループ分けがうまくいかないと、価格差別はなかなか成功しません。
一般的に、所得水準が高い人や、他の商品やサービスをじっくり比較することのできる時間的余裕がない人は、高くても買ってくれる顧客になりやすいです。
逆に、所得水準が低かったり、他の物をじっくり比較することのできる時間がある人は、安くないと買わない(価格に敏感な)人であると考えられます。
数字で見てみよう
Aという製品が100円で売られていたとします。
買いたいと思う人が300人いたとして、そのうち100人は、Aを110円でも欲しいと思っているとします。300人のうち100人は100円が妥当な金額であると考え、残りの100人は90円なら買っても良いと考えているとします。
Aを100円のままで販売するとしたら、200個売れる計算となります。90円なら買うという人は100円では買いませんから、売上高は20,000円という事になります。
他方、Aに価格差別を適用し、110円でも買いたいと思う100人には110円で販売し、100円は妥当な金額だと考える100人には100円で販売し、、90円なら買っても良いと思う100人には90円で販売できたとしたら、売上高は30,000円となります。
うまく価格差別を適用させることができれば、このように売上高を伸ばす事ができます。
大切なのは、その顧客が「いくらなら買うのか」を見極めることである、というのがお分かり頂けたかと思います。