ギャンブルで陥りがちな悲劇、サンクコストの呪縛
投稿日: 2014年02月01日
最終更新日: 2017年02月07日
ギャンブルにサンクコストはつきもの
サンクコストとは、既に投資した、取り返すことのできない支出のことを指します。
闇雲にギャンブルに打ち込んでいる人は、日々サンクコストを運営会社に提供しているという考え方もできます。
ギャンブルのように、人の心理が深く影響する娯楽は、冷静に判断しないと負けがどんどん膨らんでいってしまい、サンクコストの呪縛に陥ってしまいます。
今回は、ギャンブルとサンクコストの呪縛の関係について考えてみたいと思います。既に行った投資をどのように考えれば良いのかがポイントとなります。
パチスロにおけるサンクコストとは何か
例えばパチスロと例にとってみますと、既に支払った投資金額がサンクコストという事になります。
「次の1,000円で当たるかもしれない」
と期待させるのがパチスロの醍醐味ですが、根拠の無い期待はするべきではありません。
パチスロのプロたちは、常に根拠を持って行動しており、これまで行った投資に対して根拠を持って
「回収することができる」
と言い切ることができます。
趣味程度にパチスロを楽しんでいる人にとっては、その根拠があいまいで、説得力がない場合がほとんどです。
「当たる気がする…」
「もうすぐ出る気がする…」
「波が良くなっている気がする…」
などなど、どれも根拠が明確ではなく、説得力を持ちません。
根拠も無く自信も無く、ただ希望のみで投資を続けてしまっては、傷をどんどん広げてしまうだけです。
回収可能性を考えるには知識が必要
少し話は逸れますが、パチスロで収支をプラスにするためには、相当の知識と行動力が必要となります。
まず、勝負する店に設置してある機種の解析値やペイアウトなどのデータを全て頭に叩き込んでおく必要があります。打ちながら台についての情報を調べたりしているのでは、とっさの機転が利かず、瞬時の判断を誤ります。
また、台についての演出、設定推測のポイントなども熟知している必要があります。
それらを総合的に勘案し、プロたちは収支をプラスに維持し続けているのです。
「ただ何となく、好きな台を打って適当に稼いでいる」
なんてプロはいないのです。
プロでも回収不可能な投資はあります。高設定台を探すために使った費用や、高設定台なのになかなか出ず、その日の収支がマイナスになってしまった場合などがそれです。
しかし彼らはそれをサンクコストとは考えず、統計的に考えます。つまり、高設定台を手に入れ、収支をプラスにするための不可避的な出費であると考えるのです。
知識と行動力があれば高設定台に座ることは可能ですし、頻繁に高設定台に座ることができれば長いスパンで収支をプラスに維持することができます。そのための出費ですから、プロにとっては回収可能であり、サンクコストとは言い切れません。
冷静に対処すれば負けを最小限に抑えられる
パチスロまたパチンコ、競馬、競輪、ボートレース、株、FXまたはその他のギャンブルを楽しんでいる方々の多くはプロではありません。
他に仕事をしていて、趣味としてギャンブルを楽しんでいる人がほとんどです。
そのような人々にとってギャンブルの投資はサンクコストであると考えられます。
例えば1万円負けていて、運良く5千円が取り返せたとします。そのとき、最初の1万円をサンクコストとして考えられるかどうかで、その次の行動が変わってきます。
最初の1万円をサンクコストとして考えることができている場合、5千円取り返した段階でやめることができるのに対し、サンクコストとして考えていない場合は「もう5千円取り返すまで絶対やりつづける!」と熱くなってしまい、結果としてさらに負けを増やしてしまいます。
明確で説得力に満ちた根拠のない場合は、既に行った投資はサンクコストです。
無理に回収しようとすると逆に負けが増えてしまいます。
ギャンブルを楽しむ場合も、回収可能性を常に考え、冷静に判断することをオススメ致します。